接吻ーkissー
ひゃーっ、すごーい。

まるで映画かドラマの世界だと、私は思った。

「いらっしゃいませ」

制服を着たベルボーイが丁寧に私たちを出迎えてくれた。

「えっと、菊地と申します」

竜之さんが名乗った。

「菊地竜之様ですね。

どうぞこちらへ」

ニコニコと笑いながらベルボーイが私たちを案内した。

ついたところは、最上階レストランだった。

「――うわーっ…」

休日と言うこともあってか、人がたくさんいた。

ステージに視線を向けて見ると、1台のグランドピアノがあった。
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