接吻ーkissー
電話帳に、菊地さんのメアドが表示された。

うわーっ…。

あたし、男の人とメアド交換って言うすごい経験をした…。

「何かあったら電話するなり、メールするなりすればいいから。

いつでも出るから」

そう言った菊地さんに、
「はい…」

キュンと、私の心が鳴った。


――いつでも出るから

菊地さんは簡単に言ってくれたけど、
「用もないのに電話やメールはいくらなんでも変だよね?」

ベッドのうえで寝そべりながら、私は呟いた。

頭のうえには携帯電話が置いてあった。

それにしても、すごい経験をした1日だったな。
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