接吻ーkissー
いきなり差し出されたそれに、私はどう返せばいいのだろうか?

「璃音、来週の金曜の夜は大丈夫そうか?」

菊地さんが聞いてきた。

「夜、ですか?

今のところ、特に予定はありませんが」

そう言った私に、
「じゃあ、空けとけ。

一緒にショパンの演奏を見に行くから」

菊地さんが言った。

「え、ええっ!?」

い、一緒!?

私と菊地さんが一緒に行くんですか!?

「当たり前だろ。

ヤロー2人と行ったってつまんねーだけだ」

「ヤローって、何で俺が入るんすか!?」

思わぬところで仲間に入れられたシンさんは言い返した。
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