シンデレラルーム 702号室
……と、その時。


──プルルルル…


部屋に備え付けられている電話が鳴りだした。



「…だぁーっ!なんだよ!?イイとこだったのに〜」


あからさまに不機嫌そうにムッとする瞬哉に対して、何故だかホッとするあたし。



「知〜らねぇ…」


「きっと楓クンじゃない?早く出なさい!」


「……ちぇっ」



電話のコールを無視しようとする瞬哉に早く上がれと急かすと、

深いため息をついて頭を掻きながら、バスタオルを腰に巻いて渋々部屋に向かっていった。



あたしとしたことが…あのままじゃ我を忘れちゃいそうだったわ。


攻められるのは嫌いじゃないけど、瞬哉とだとものすごく羞恥心をかきたてられる。


きっと本気で彼を愛してる証拠ね。



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