シンデレラルーム 702号室
CASE5・キミニミライヲ.
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まだまだ残暑が厳しい9月の初旬。
久々に夫婦水入らずで出掛けた後、沈みゆく夕日を背に俺は莉子の手を引いてホテルへ入った。
「何でホテルに入るの?」
出逢った頃と変わらない、上品なダークブラウンの長い髪を耳に掛けながら、莉子は首をかしげて俺を見上げる。
可愛らしいその仕草に、俺の顔も自然と綻ぶ。
「たまには場所を変えてするのもいいだろ」
「〜〜〜…!!」
もう結婚して一年以上経つのに、俺がこんなことを言うと莉子はいつも林檎みたいに顔を真っ赤にして俯く。
このウブな反応が堪らなくいとおしくて、すぐに抱きしめたくなるが…
とりあえず部屋に入るまでは我慢だ。
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まだまだ残暑が厳しい9月の初旬。
久々に夫婦水入らずで出掛けた後、沈みゆく夕日を背に俺は莉子の手を引いてホテルへ入った。
「何でホテルに入るの?」
出逢った頃と変わらない、上品なダークブラウンの長い髪を耳に掛けながら、莉子は首をかしげて俺を見上げる。
可愛らしいその仕草に、俺の顔も自然と綻ぶ。
「たまには場所を変えてするのもいいだろ」
「〜〜〜…!!」
もう結婚して一年以上経つのに、俺がこんなことを言うと莉子はいつも林檎みたいに顔を真っ赤にして俯く。
このウブな反応が堪らなくいとおしくて、すぐに抱きしめたくなるが…
とりあえず部屋に入るまでは我慢だ。