シンデレラルーム 702号室

それからの莉子は一生懸命勉強している。

講習会にも通うほど熱心で、俺の方が尊敬してしまうくらいだ。


だから今日は息抜きも兼ねて、俺が莉子を連れ出したのだった。



「少しは気分転換になったか?」


「うん、とーっても!いい一日でした」



ソファーの上で膝を抱えて座る莉子が、にっこり笑って俺を見上げる。

丸くなった猫みたいなその姿が、たまらなく愛らしい。



「…まだ今日は終わりじゃないんだけど?」


「えっ?…きゃぁ!」



俺は莉子を軽々と抱きかかえ、ベッドまで運ぶとゆっくり寝かせた。


上に覆い被さると、莉子は頬をほんのり紅く染めて困ったような顔で俺を見る。


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