シンデレラルーム 702号室
「今まで…ゴメンね…」



急に避けたり、素っ気ない態度取ったりしてごめんね。


素直じゃなくってごめんなさい。


本当は、ずっと好きだったんだ。



「マイ……」



タケちゃんがそっとあたしの手をどかして

おでこに、優しい優しいキスをした。



「あたし……
タケちゃんが好き……」



涙で視界がぼやけていたけど

タケちゃんは、昔みたいに優しく微笑んでるように見えた。



だけど、昔とは違う。


今あたしの目の前にいるのは“幼なじみ”じゃなくて

あたしが大好きな“男の人”だ。



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