あやとり

時々詰まる、優ちゃんの泣き声が切なくて、私は廊下で泣いていた。

そんな優ちゃんを目の前にしている甲斐君は、どんな想いでいるのだろう。

彼の胸の内を想い、私はその場で座り込んで泣いた。

こんな辛い想いをするために、優ちゃんと甲斐君は出逢ったのだろうか。

優ちゃんに敵わなかったから、優ちゃんを見返したかった。

けれど、彼女の不幸を見たかったわけじゃなかったと気付いた。



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