今宵は天使と輪舞曲を。
自分はメレディスと友情を深め、そして彼女が見事ラファエルの妻の座に納まれば、自分はいつだって彼女と会話を楽しむことができる。
ああ、なんて素敵な計画だろう。
「なんだい? キャロライン」
机と向き合っていたモーリスは愛娘の突然の訪問を快く受け入れると顔を上げ、満面の笑みを作ってみせた。
「あのね、お父様、お願いがあるの」
ラファエルとメレディスが互いの顔を見合わせ当惑する。ふたりが再会した時の光景を思い浮かべたキャロラインは、にやりと微笑んだ。
《キャロラインのしたたかな企み・完》