今宵は天使と輪舞曲を。
「メレディス、貴方ったら今夜の夕食にも顔を出さないつもりなの?」
そこまで言うと、察しの良いキャロラインはメレディスの様子が昨日と違っているのに気がついた。彼女はさっさとドアに鍵をかけるとベッドに座り込むメレディスの前に歩み寄った。
「でもまあ、こんな状態じゃ難しいかしら」
そう言った彼女のアンバー色の目は希望でも見出したかのように輝いている。
メレディスはキャロラインに観念せざるを得なかった。もう一度ため息をつくと、僅かに首を振ってみせた。
「貴女の言うとおりかもしれないわ」
「それはつまり?」
キャロラインに続きの言葉を促され、メレディスは口の中に溜まった唾液と日中にあった出来事を飲み込み、肩を竦めて続けた。
「それはつまり――ラファエルはわたしを利用するために近づいたのではないっていうことよ」
「それはそうよ。だってわたしのお兄さまだもの」
メレディスの言葉は彼女の表情をいっそう明るいものにしたが、メレディス自身は違った。
「そうね」
メレディスはまたもや深いため息をつくと視線を手の中にある小瓶に移した。
「……明日、また湖で会う約束をしたの。彼、厩舎を見せてくれるって言ったわ」
「まあ、明日も会うのね、素敵じゃない! すごくいい考えだわ!!」
キャロラインはますます気分をよくした。両手を叩き、メレディスの隣に腰を下ろした。
「ラファエルも馬が好きなのよ。やっぱり貴方たちはとても気が合うと思うわ。ねぇ、今夜はここで一緒に食べてもいいかしら?」
「わたしは構わないけれどご両親は?」
そこまで言うと、察しの良いキャロラインはメレディスの様子が昨日と違っているのに気がついた。彼女はさっさとドアに鍵をかけるとベッドに座り込むメレディスの前に歩み寄った。
「でもまあ、こんな状態じゃ難しいかしら」
そう言った彼女のアンバー色の目は希望でも見出したかのように輝いている。
メレディスはキャロラインに観念せざるを得なかった。もう一度ため息をつくと、僅かに首を振ってみせた。
「貴女の言うとおりかもしれないわ」
「それはつまり?」
キャロラインに続きの言葉を促され、メレディスは口の中に溜まった唾液と日中にあった出来事を飲み込み、肩を竦めて続けた。
「それはつまり――ラファエルはわたしを利用するために近づいたのではないっていうことよ」
「それはそうよ。だってわたしのお兄さまだもの」
メレディスの言葉は彼女の表情をいっそう明るいものにしたが、メレディス自身は違った。
「そうね」
メレディスはまたもや深いため息をつくと視線を手の中にある小瓶に移した。
「……明日、また湖で会う約束をしたの。彼、厩舎を見せてくれるって言ったわ」
「まあ、明日も会うのね、素敵じゃない! すごくいい考えだわ!!」
キャロラインはますます気分をよくした。両手を叩き、メレディスの隣に腰を下ろした。
「ラファエルも馬が好きなのよ。やっぱり貴方たちはとても気が合うと思うわ。ねぇ、今夜はここで一緒に食べてもいいかしら?」
「わたしは構わないけれどご両親は?」