今宵は天使と輪舞曲を。

 そうは言うが、簡単に自分が思うように他人を動かせないことは知っている。

 疑い深いヘルミナは言い返そうと口を開けた。しかし彼はそれを許さなかった。ヘルミナの言葉を遮るためにふっくらとした臀部をそっとなぞった。彼女が発する甘い声と共にふくよかな肢体が弓なりに反れる。

「ところで君にはもう言ったかな? 君の体は最高だって。……どこもかしこも柔らかい。感度も高いし、君の事を世間では何と言おうが、ぼくにとって君はとても魅力的だ」

 両足の間を骨張った指が滑り、二本同時に割れ目へと侵入した。
 あまりの早急な出来事にヘルミナは嬌声を上げる。

「ここも蕩けるように熱くて堪らないんだ」
 胸を吸い上げられながら肉壁の中を二本の指が自由に彼女の中を動き回る。その度に秘部が蜜で潤う。指が動く度に水音が弾き出て、ヘルミナを快楽へと誘った。

 彼はヘルミナのふっくらとした体型を気に入ってくれている。どれくらいこうしているだろう。彼は顔をヘルミナの胸に埋めたまま、動こうとしない。彼は甘噛みを繰り返しながら骨張った片方のその指はヘルミナの頂きを摘み取り、指の腹で刺激を与えてくる。ヘルミナが喘ぐと、その声に反応して頂きを吸い上げられた。

「ああ、わたし……もう」
 たった一人の男性に求められる。それがどれほど幸福で、刺激的だろうか。中で自由に動き回る指は軽快で、ヘルミナの感じる部分を刺激する。そうしてすっかり潤った秘部へ侵入するのは彼の雄々しい肉棒だ。


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