今宵は天使と輪舞曲を。
ヘルミナはふくよかな腰を上げ、愛おしい彼の名を呼びながらただひたすらに受け入れ続けた。
「たった一夜きり。社交界で出会っただけだったれど君と過ごしてどれだけぼくとぴったりなのかを実感したんだ。ヘルミナ、一緒になろう」
その言葉を聞いたヘルミナの心が躍った。
嬉しさのあまり中にいる彼を締めつける。
すると彼はまるで野獣のような低い声で呻いた。
「ごめんなさい!」
「いや、君の中はとても心地好くてね」
謝るヘルミナに、仕返しだと言わんばかりに肉棒が深く突いてくる。
ヘルミナは嬌声を上げ、より深く彼を味わえるようにと両足をたくましい彼の肉体に絡ませる。
「お返しだよ、ダーリン」
「ねぇ、もっと動いて。わたし、これが気に入ったわ」
「今もこれからもけっして離さないよ。君はぼくのものだ」
ヘルミナは彼の後頭部に手を回し、手の感触と、中で弾ける彼の愛を感じた。やはり自分はメレディスなんかよりも色々な人に――なにより彼には一番に愛されている。そう実感したヘルミナは、許す限りの時間の中で彼を求め続けた。
《たった一人の……。・完》