今宵は天使と輪舞曲を。

 悲しくもないのに涙が込み上げてくる。とにかくこの熱をどうにかして欲しかった。
 メレディスはまるで幼子のようにすすり泣き、ラファエルに助けを求める。

「しーっ、良い子だ」
 すすり泣きをはじめるメレディスを落ち着かせるため、ラファエルは彼女の額に口づけた。彼の片方の手が彼女が着ていたドロワーズをくぐり抜け、太腿を伝いながらその奥にある隠された部分に指を這わせ、太腿の割れ目をなぞった。

 濡れている音が聞こえたメレディスは羞恥に涙を流した。
 そこは自ら進んでは触れない場所。況してや、異性に触れられるなんて恥ずかしくて死にそうだった。

「わ、わたし……」
「綺麗だよ」
 唾を飲み込みながら、どうにかなりそうな自分を奮い立たせるメレディスは、いったい何を言おうとしたのか自分でもよく分かっていない。
 けれども彼はメレディスの気持ちを十分に汲み取ってくれていた。
 彼が賞賛する言葉は誰よりもずっと心地好く、誰よりもずっと信用できた。
 だから彼がメレディスを褒めると、彼女はより大胆になっていくのを感じた。
 彼が指を動かせば、中にあったのは隠れるようにして存在している小さな蕾だった。
 そこはメレディス本人でも知らない部分だったから、彼女は驚きと歓喜に震えた。
 彼はとても器用な仕草で、静かにしっとりと濡れている蕾を指の腹で優しく刺激する。
 メレディスは頬を上気させ、狂おしい感覚を楽しんでもいた。


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