今宵は天使と輪舞曲を。
有り得ないことだが、万が一に誰かがこの部屋に突然やって来たとしても、構造を知っているラファエルにとってバルコニーから地上に下りるのはさして問題はない。
そういうことで、この腕の中にいる彼女を守りながら官能の世界へ誘うことは、ラファエルにとってそう難しいことでもなかった。
官能的な甘い声に感性がくすぐられる。
もっとずっとメレディスを快楽へ誘いたい。
「ラファエル、わたし……」
快楽の波に呑まれ始めているのだろう彼女の頬が染まり、グレーの目が潤んでいる。その目はほんのりオレンジ色を帯びていた。
彼女の目はとても美しい。
ラファエルはメレディスの目の色が感情で変化する様を見るのがとても好きだった。
「綺麗だよ、メレディス」
そっとボタンを外し、胸の谷間に手を忍ばせると、尖っている頂に触れた。手のひらで転がすように優しく撫でると、彼女の唇から甘い声が漏れた。
一方の頂を口の中に含みならが甘噛みし、あるいは吸い上げると、さらに張り詰めていく。
「ラファエル――」
自分の名を呼ぶその声が心地好い。
メレディスの声をもっと聞きたくて、一方の手はそのままに、片方の手をドロワーズの中へと忍ばせる。
彼女の体は先ほど開花したばかりで敏感になっているのだろう。魅惑的な三角形の茂みの中にある蕾はすぐに見つかった。二本の指で刺激してやれば、陶器にも似た日焼け知らずの喉元が露わになる。彼女の肌に歯を当て、吸い上げる。たったそれだけの行為でも、メレディスの体は従順に濡れていった。