今宵は天使と輪舞曲を。

 これ以上の声が上がればさすがに外にも漏れてしまう。ラファエルはメレディスの魅惑的な唇を自らの口で塞いだ。

 口内もまた魅惑的だ。舌の絡まり具合といい、彼女の内部といい、どこもかしこも潤っていて、心地好い水音が耳に届く。
 浅く、深く。ラファエルが抽挿を繰り返せば、口内に甘い声が注がれる。
 よりラファエルを感じたいのか、メレディスは両足をラファエルの腰に巻きつけ、より体を密着させた。
 本能的なのかもしれないが、自分を必死に受け入れようとするメレディスの健気な姿にまた深い愛情が芽生えるのが分かる。
 ラファエルとメレディスは夢中になってこの行為を楽しんでいた。
 するとふいに部屋のドアを叩く音が微かに耳に入った。

「メレディス? いるの?」
 キャロラインだ。
 部屋の鍵は中に入った時に内側からかけたから問題ない。この行為を邪魔する人間は本人たち以外には存在しない。だから安心していいのに、キャロラインの声を聞きつけたメレディスは直ぐさま反応した。
 緊張しているのか、中にいるラファエルを締めつける。本人は驚いているだろうが、ラファエルにしてみるとこの感覚がたまらなく気持ちが悦い。

 訪問者に狼狽えるメレディスだが、ラファエルは抽挿を緩めなかった。
 むしろ彼にとっては好都合だった。締めつけてくる肉壁を擦りつけるように何度も彼女の中を貫く。

 メレディスの甘い声は重なる唇の隙間から漏れている。
 キャロラインはどうやら諦めてくれたようだ。何やら小言を口にしながら足音と共に小さくなって消えていく。


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