風の音色
「オレの兄貴は歪が出来た後、それを消そうとした
だが、既に2人が巻き込まれた後だった
無理に歪を消すと、2人は時空の狭間に永久的に閉じ込められる
でも、歪を放置するわけにはいかない
だから、急遽オレの管理するこの世界に出口を作った」
「何で、君の世界なの?」

海斗が疑問を口にする
すると、その少年は少し驚いたような顔をした

「へぇ、そんなこと聞かれるとは思わなかったよ
何故オレの管理する世界なのか…そんな理由は簡単さ
オレの世界はまだ出来て、そんなに経っていない
だから、歪を作っても大丈夫な場所がいっぱいあった…ただそれだけ」
「てことは…この世界はまだ、出来たばかり…ってこと?」
「まぁ、兄貴の管理してる世界に比べれば、出来たばかり…って言えるね」
「てか、出てきたんだから、何か解決策があるんだろ!?」

時空の管理人の少年と海斗の会話に飽きた陸斗が割り込む

「…いや、それが…ねぇんだ」
「「は!?」」

時空の管理人の言葉に、二人は言葉を失う
てっきり、元の世界に返してもらえるとばかり思っていたから

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