風の音色
「さっきと同じ場所に戻されたんだ」

2人がいるのは、先ほど穴に吸い込まれた場所だった

「よーし!張り切って行くぞー!!」
「…やる気満々のところわるいけど…」
「ん?」
「どうやら、厄介事に巻き込まれるみたい」
「は?」

陸斗が「?」を一杯飛ばしていると、ズザッと人が現れた

「へへ、珍しい服着てるな」
「高く売れるんじゃねぇか?」
「そうだな
さぁ、大人しく来てもらおうか」

陸斗と海斗を取り囲む男数人

「ココでも、こんなことあるんだね」

海斗は冷静にその男達を見る
スッとポケットから紙を出し、文字を書く

「あー!あの双剣良いなぁ~」

陸斗の視線は、敵の持っている双剣に注がれている

「なら、倒してもらってきたら?」
「あ、それ良い!」

そう言うが早いか、男にとび蹴りをくらわせて、倒す


「なっ!」

男達は驚いた
それも無理は無いだろう
なんせ、陸斗の動きが見えなかったのだから

「それじゃ、僕も」

海斗は、『雷』と書かれた札を男達に向かって投げる

(落雷)

落雷のイメージで描かれていた札は、男達に触れた瞬間に発動

ドォン!!

全体に大ダメージを与えたのだった

「よっしゃ!双剣ゲット!!」
「…別に、武器を獲得していくのが目的じゃないんだけど…」
「あ、ほら、ちゃんと海斗の分もあるぜ!」

陸斗は、海斗の分の双剣を手渡す

「…一応もらっとく」

柄の一番下には、大きな円がある双剣
倒した男から、双剣のカバーをもらい、カバンに入れる

「フフン♪
初めから絶好超じゃん!」

陸斗は上機嫌で前を歩く

「まぁ、運動能力強化してもらってるからね」

海斗も陸斗に続く
あの男達はどうしたかと言うと…もちろん放置である
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