HERETICAL KIDS
「学校では、色々な情報収集ができますよ」

不意にココにいるはずの無い人の声が聞こえ、そちらに目を向ける

「あ…医者の…誰だっけ?」

視線の先には、リュートを手当てした医者がいた
リュートは医者ということは知っていたが、名前は知らない
名前を聞き忘れていたのだ

「まぁ、誰かというのは置いておいてですね」
「いや、重要だから置いとくなよ!!」
「情報収集は重要で、「無視かよ!!」君の容姿と年齢では学校が一番良いのですよ
学校に行かずに、あちこちで情報収集すると補導されますしね」

リュートの言葉を無視し、言いたいことを最後まで話す医者

「だから、オレの聞いてることも重「というわけで、地図も出来たみたいなので出発して下さい」
「オレの話も聞けよ!!」

医者は、受付の人から地図と詳細の入っている分厚く大きい封筒を受け取ると、リュートに渡す
リュートは怒りながらも、任務に関係することなので受け取る

(ったく、んなに名乗るのが嫌なのかよ!?)

心の中でグチグチ文句を言っていると…

「そうですね…名前は今度会った時に教えてあげますよ」

クスッと笑いながら言う医者に、リュートは驚き一瞬目を丸くする
しかし、すぐに疑いの眼差しを医者に向ける
医者は表情を変えずにリュートを見ている

「(今度なんてあるのかよ……はぁ、もう、どーでもいっか)分かった」

きっと会うことも無いだろう…と思い、教えてもらうことを諦め、了承する
そして、リュートは小屋を出て行った

「すぐに会いますよ…」

クスクス笑いながら呟かれた一言は、リュートに聞こえることは無かった
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