HERETICAL KIDS
「ココが職員室やで!ほな、俺は教室に行くな♪」

ほどなくして着いた、職員室
少年は、そこにリュートを置いて、さっさと来た道を戻っていった

「あ…名前…」

再会したのに、名前を聞きそびれたリュート
少年の立ち去った方を見るが、既に少年の姿は無かった
リュートは、ため息をひとつついて、職員室に入っていった

「失礼しま「遅いですよリュート君
紙には7時50分に来るように…と書いておいたはずですよ
ちなみに今は8時20分ですよ
30分の遅刻ですよ?以後気をつけるように」
「…はい…って、ちがーう!!!アンタは!!」

リュートの挨拶を遮った人は、リュートが知っているようで知らない人だった

「医者だと思われる人で、名前を教えてくれなかった人!!!」

指をさしているリュートの手を、その人は

ペシッ!

と、叩き落とした

「!?」
「人を指ささないでください
ついでに、長い代名詞で呼ばないでください
名前をちゃんと教えますから
僕の名前は坂神功輔(さかがみ こうすけ)です」
「あ、オレは河原リュート」

自己紹介をされたので、リュートも条件反射で自己紹介をして返した

「名前は知っていますよ。何しろ、君は患者でしたからね
ところでリュート君、職員室では大きな声で叫ばないように
他の人の迷惑になりますよ…
もっとも、今は誰もいませんが」

コースケの言葉に、リュートは周りを見回す
確かに、職員室には、コースケとリュート以外の人影は見当たらない
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