前世と今~記憶の鎖~
「うぅっ…」
「お母さん!!」
勢い良く入ってきた優希に、美紗子は驚きの表情を見せるも、優希に心配をかけないように…と必死に笑顔を作ろうとする
しかし、笑顔になれるはずも無く、そして優希がそれに誤魔化される事もない
「だ、だいじょ…うぶ…よッ…うぅッ…」
「大丈夫やないやろ!!」
「!!!?」
「やっぱり陣痛始まったやないか!1回出産しとるからって、油断しすぎやで!!
今は、お母さん1人の身体や無いねんで!
って、長いこと説教しとる場合ちゃうわ、救急車!」
痛みを我慢して、安心させるように言った言葉を、バッサリ一刀両断する優希
美紗子は、一瞬陣痛を忘れて、自身の目と耳を疑った
3歳の娘から「陣痛」という難しい言葉が発せられたからだ
その娘は、救急車を呼ぶためバタバタとキッチンを出て行った
(今の自分の体じゃ…電話をすぐ使えへんなんて…)
優希はズルズルと椅子を電話機の近くまで引きずって行く
そして、椅子に上がり電話をかける
「スミマセン…救急車をお願いします」
落ち着いた声で、救急隊と思われる人に状況を伝える優希
電話の向こう側の人は、この電話が3歳の子どもからとは思わないだろう
救急車はすぐに来て、美紗子を乗せる
優希も付き添い…と言うか、子どもを1人残してはおけない…という事で、救急車に乗り込んだ
「お母さん!!」
勢い良く入ってきた優希に、美紗子は驚きの表情を見せるも、優希に心配をかけないように…と必死に笑顔を作ろうとする
しかし、笑顔になれるはずも無く、そして優希がそれに誤魔化される事もない
「だ、だいじょ…うぶ…よッ…うぅッ…」
「大丈夫やないやろ!!」
「!!!?」
「やっぱり陣痛始まったやないか!1回出産しとるからって、油断しすぎやで!!
今は、お母さん1人の身体や無いねんで!
って、長いこと説教しとる場合ちゃうわ、救急車!」
痛みを我慢して、安心させるように言った言葉を、バッサリ一刀両断する優希
美紗子は、一瞬陣痛を忘れて、自身の目と耳を疑った
3歳の娘から「陣痛」という難しい言葉が発せられたからだ
その娘は、救急車を呼ぶためバタバタとキッチンを出て行った
(今の自分の体じゃ…電話をすぐ使えへんなんて…)
優希はズルズルと椅子を電話機の近くまで引きずって行く
そして、椅子に上がり電話をかける
「スミマセン…救急車をお願いします」
落ち着いた声で、救急隊と思われる人に状況を伝える優希
電話の向こう側の人は、この電話が3歳の子どもからとは思わないだろう
救急車はすぐに来て、美紗子を乗せる
優希も付き添い…と言うか、子どもを1人残してはおけない…という事で、救急車に乗り込んだ