恋愛不向きの彼の愛し方

笑い出した海斗さんの横顔がどこと無く彼氏に似ていて、ホッとする。


優しく、手で頭をポンとしてくるあたりは、子供扱いされているとしか思えないが、それでも、海斗さんはガチガチに警戒していた私の壁を一枚破り捨てた。


「すいません、私なんかが来てしまって。ルール違反ですよね」


「ん、大丈夫。こうやって、若い女の子と話すことも、仕事に役立つからね。気にしないの。それに、彼氏、彼女がいても合コン参加なんて当たり前にあるからね」


「そうですか。それも、なんか寂しいですね。あれ？もしかして、海斗さんも彼女いたりしますか？」


「寂しい……そう思うのは怜香ちゃんが、純粋だからだよ。他の合コン参加しちゃ駄目だよ。怜香ちゃんみたいなタイプは、食べられちゃうから」


目を細めて海斗さんは、一気にアルコールを流し込んだ。


その喉仏が色っぽくて、つい見惚れてしまう。