恋愛不向きの彼の愛し方
「そっか。ちゃんと合コンのこと言うつもりなんだね。いろいろ面倒くさくない?彼氏は年上?」


「え?……はい」


「ふーん。じゃあさ、どうせなら今、電話してみたら?案外、浮気でもしてたりするかもよ!逆に心配で、すっ飛んで来るかもしれないし。いろいろ面白そうじゃない?」


突然変異?海斗さんの本性現わる?


初めに受けた印象とあまりに違い過ぎて、あんぐりとしてしまった私を横目でチラリと確認した海斗さんは、ニヤリと笑っていた。


「ちょっと、海斗さん!怜香は私の大事な友達なんだからいじめないでくれる?陸哉さんは二つ年上で社会人だけど、ちゃんと怜香のこと大事にしてくれているの!二年も付き合って喧嘩もしたことがないんだからね!」


海斗さんの隣で背を向けて飲んでいた杏里がクルリと振り返って捲し立てた。


完全に酔ってる。
杏里の目の据わり具合から判断すると、もう少ししたら、バシバシ叩かれる。それも女性の優しい手なんてもんじゃない。かなりの狂暴性を含んだ手だ。


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