墜ちた羽根
「そう。君にはその婚約者を守って欲しいんだ。
期間は君が拾った地の人間を見付けた翌日から3日間。
その間はこちらからも攻撃を仕掛けるから。
勿論死なせない程度で。連れ去りとかはしないよ。多分ね」

何て身勝手な話なんだ。
その拾った人間は本当に不幸な奴だと思う。
こんな私情に巻きこまれるのだから。
ハルヤの話はそれだけでは終わらず、
何も言わない俺に対して次々と言葉を投げた。

「3日間無事に守れたら、君を生かしてあげる。
だけど駄目だったら判決通り処刑。どう?」
「…2つ教えろ。1つ、何故地の人間なのか。2つ、その開始時間」

ハルヤは笑った。そんなに可笑しな質問でもないのに。
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