墜ちた羽根
3.散歩後、雨
「懲りていないって思われても良い…だから、ね?」
「………少しだけだ」

2日目。
オウヤ君を必死に説得した結果、趣味の散歩の許可を貰った。
但しやっぱり条件はある。それは1人での外出の禁止。
何時何処で何が起こるか分からないから。
昨日モモちゃんとアオ君が攻撃を仕掛けて来た時のように。
ただオウヤ君曰く、あの2人は作戦を時間を掛けて深く練ってから、
攻撃を仕掛けてくるタイプらしい。
だからすぐに攻撃を仕掛けて来る可能性は低いと言う。

「だったら1人でも…」
「あくまで可能性の話。絶対に現れないとは言い切れない」

そう言ってオウヤ君は私を睨んだ。
だけどあまり怖いとは感じなかった。

「それじゃあ行こうか?」
「本気で行くつもりなのか」
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