墜ちた羽根
「これで最後だから…」

そう言ってオウヤ君はまた攻撃した。
その瞬間、緊張の糸が切れるかのようにオウヤ君が崩れた。
叫びそうになった。
だけど叫べば無関係な人も巻き込んでしまう気がしてやめた。

「まだ油断は…出来ないな…」
「もういいよっ…」

晩御飯はまた食べられなかった。
こんな彼を放っておけなくて。
せめて後少しで時間が終わる事を祈った。
残り時間を確認してみると、丁度21時。
残りは3時間。私にとってはとても長く感じる時間だった。
もうオウヤ君は大丈夫だと言っていたが、
絶対に来ないなんて保証は何処にもない。
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