墜ちた羽根
「そういえばさ」
「何だ?」
「必死だったみたいだから言わなかったけど、怖かったんだよ?」

本当に怖かった。その不満をぶつけてみた。
オウヤ君は“仕方ないだろ”と怒り口調だった。
少しずつだったけど、
元気になっていくような気がしてとても嬉しかった。
時間を過ぎるのは本当にあっという間だと感じてしまう。
でも、良い事なのか悪い事かは分からない。

「出来ればもう少しいたいな」
「涼那?」
「あ、何でもないよ」
< 81 / 117 >

この作品をシェア

pagetop