墜ちた羽根
「な、何をするんですかっ?!」

いきなりの事で驚いた。
一体この人は何者?思わず突き飛ばしてしまった。
その瞬間、狼が私に威嚇した。
突き飛ばした人は“大丈夫だから”と笑っていた。

「初めまして、将来の妻」

妻…誰が?数秒間硬直して、
何の事かと頭を思い巡らす。あ、もしかして。

「勝手に私を婚約者に決めた人?!」

無礼だとは思いつつも、指を指しながらそう言った。
はは、とその人は苦笑した。

「貴方は誰?」
「ああ、申し遅れたね。僕はこの国の王様でハルヤ」
< 89 / 117 >

この作品をシェア

pagetop