墜ちた羽根
若い王様だ、と思ってしまった。
年齢が私と同じ位に見えたから。
名乗ってくれたのに自分が名乗らないのは
悪いと思った私は、名前を言った。

「知っているよ」

そうやって微笑むハルヤ君。
何故私の名前を知っていたのだろう?
それにしても…此処は何処なのだろうか?

「此処は何処?」
「此処は空にある国だよ。人間の言う天国とは違うけどね」

…私はとんでもない所に連れて来られて
しまったんじゃないだろうか?そう思った。
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