墜ちた羽根
「…って事は、私は妃になる訳?」
「そう言う事」
「冗談じゃないよっ!」

無理だよ、とハルヤ君は言う。確かに拒否権はない。
だけどこんな所のお嫁さんだなんて嫌だ。
“すぐに慣れるよ”と続けて彼は言う。
そう言う問題じゃないと思った。

「人間の奥さんって歴代でも初めてだから、
変な子が来るんじゃないかと思っていたけど君で良かった」

変な子ってどんな子を言うんだろうか?
…じゃなくて。人間のって一体何?
目の前にいる君だって人間じゃないか。
また頭の中にハテナマークが沢山浮かんだ。
< 91 / 117 >

この作品をシェア

pagetop