墜ちた羽根
ショックじゃなくて、喜びの間違いじゃないだろうか?
少ししてアオ君とモモちゃんの
手によって運ばれて来たのは、柩?嫌な予感がした。

「オウヤ…君?」

中を開ければ、青い花に囲まれた彼がいた。
傷だらけで、表情もなくただ力なく目を閉じていた。
嘘だ、こんなのオウヤ君じゃない。

「こんな怪我じゃね…それに人間の血は僕らには有毒だし」

ハルヤ君がそう呟いて、
“これが君を守れなかった罰ゲーム”だと言った。
そんなの有得ないと叫ぶ私。
そもそもどうしてこんな仕打ちを…
今にも泣きそうなのを堪えながら、
ハルヤ君を見つめるだけだった。
すると彼はオウヤ君の事を洗いざらい教えてくれた。

「オウヤ…僕の双子の兄は人殺しだよ」
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