墜ちた羽根

その後、大臣にしつこく迫って漸く吐いた。
生まれて間もなくして、あの男が毒を飲ませた事を。
普段から暴力的で何時殺されるかもしれない中で、
俺はハルヤや皆を守る為に暗殺計画を思いついた。

「あんたがいると皆が迷惑するんだ」
「そうか」
「逃げても無駄だ。…最期に言い残す事はないか」

最期に何か言う言葉があるのなら
それを皮肉って周りに伝えよう。そう思った。

「オウヤ、大きくなったな。母さんに似て…
ハルヤはまだ弱々しいからしっかりするんだぞ」
「こんな時に限って父親気取りか。じゃ、バイバイ」
「オウヤ」
「命が惜しくなったのか？」