-astral-星に捧ぐ少女
『さぁ…』
「…は…い……今…すぐに…」
―グイッ
「っ!!!?」
突然肩を捕まれ、私はバランスを崩す。
―ポスン
「何やってんだお前!」
この声は…ダンテ……?
あぁ…私を受け止めてくれたのはダンテだったのですね…
「どこに行こうとしてた?」
「どこにって…私はユーシスの稽古を見ていて…あれ……?」
私は自分が城の出口に立っていた事に気付く。
私…さっきまで稽古を見ていたはずじゃ……
「寝ぼけてんのか?
危ねぇな、部屋で大人しくしてろよな」
ため息をつくダンテに私は頷いた。
「…すみません…」
なんで私…こんな所に…?
早く戻らなくては…ユーシス達が心配します。
ダンテについて行こうとした瞬間―…
『さぁ!!!』
―ドクン
「…ぁっ!!!?」
まるで胸の鎖が引かれるようにのけ反る。
体の自由が利かない……
「…あ?何やって…おい、どうした!!!?」
ダンテは私へと手を伸ばす。その瞬間―…
―パシンッ
私はダンテの手を払いのけていた。