-astral-星に捧ぐ少女


伝説上の救い手である私が生まれたその日、空には白銀のアストラルが強く美しく輝いていたという。


預言者は告げる。

『娘は伝説―星書につづられた救い手。娘はその全ての感覚、感情…人で在る為の全てを代償に世界の礎となるであろう』



私が力を使う為に払われる代償は人として欠かす事の出来無い感情や感覚といったモノが損失してしまうらしい。


アストラルの力を使う事はそれ相応の代償を払うという事。



それはある意味死を示していた。



「私が白銀のアストラルになんか選ばれなければ…」


湖に映る自分を見つめた。


お父さんやお父さんと一緒に笑い合って生きる事が出来たのかもしれない…


この力のせいで……








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