-astral-星に捧ぐ少女


『力を望むか…?
ユーシス・コート…』


「…力…………」


俺は何も出来なかった自分が許せなくて…


大切な家族、友………


失ったモノが大きすぎてどうしたらいいのか分からない自分がいて……


「俺は…もう何も出来ないだけの自分でいたくなくて…」



だから………
強さが欲しい………


この地獄から抜け出す為の強さ。


どんなものからも大切な者を守れる強さ……


この灼熱の炎を吹き飛ばす程の風の力……



「力が欲しい…全てを吹き飛ばし、希望の道を切り開く為の力を!!!!」


俺の声に応えるように、緑の星が強く輝く。


その瞬間ー…


―ブオォォォ…


風が俺を守るように吹き荒れた。


『…我が名は…神風のアストラル…』



神風………




俺は膨大すぎる力の前に意識を失いそうになる。









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