-astral-星に捧ぐ少女
「…わらわは…ある赤子の時に触れた時、壊れた世界にたった一人、闇と対峙する女子を見た…。涙は乾き、絶望をその瞳に映し…それでも闇から決して逃げ出す事なく対峙する女子…」
それって…………
「美しい女子であった…。それから何かを決意したのか、その瞳に願いと希望を見せ……光の中に消えおった……」
願いと希望……
恐らく…ユラさんが言うその女子は……
「きっと…未来を変える為に力を使ったんだ…と思います……」
『未来を……あの世界を守って……』
未来の私が残した悲痛な願い……
「未来の私は…私にこの世界を守ってと言いました。何度も続く絶望の連鎖…それを終わらせて…と……」
そんな重荷を…未来の私は置いて行った。
最後の命を燃やし尽くしてまでこの世界を守ろうとしたのは何故……?
私にとってこの世界は害にしかならない。
あの未来での兄さんの言葉が蘇る。
『…僕は…分から…なかった…。この世界は…僕にとっても…君にとっても…害にしかならない場所だったはずだ…僕等には居場所なんて…なかったはずだ…なのに…』
そう…私には居場所がない。居場所だと思っていたあの場所も私が存在していい場所ではなかった。
『残酷なだけのこの世界に…フィリア、君は居場所を見つけていたんだな…』
未来の私は見つけたんだろう…居場所を……
だから守れなんて無責任な事が言えるんです…
私には…この世界に愛おしいモノも居場所も無いというのに……