-astral-星に捧ぐ少女
「のう…フィリア。おぬしの幸せはどこにある?」
突然の問いに私はパチパチ瞬きをする。
「私の…幸せ……ですか?」
「外界に関わらず、ここに閉じこもるのが幸せか、それとも…外界に人に関わり、繋がりをもつ事が幸せか…わらわはおぬしに尋ねたい」
私自身…幸せなんて分からない。
それに………
「私が選んだとしても無意味です」
「無意味…とな……?」
何故だと言わんばかりに私を見るユラさんから目を逸らす。
「…私の意志に関わらず、世界は人は無条件に私を厭う。この世界に私の意志も幸せも何も存在しません。私はただ…その場、その場に身を預けるだけ…」
一瞬、ユーシスや騎士団の皆の顔が浮かぶ。
……違います……
あの場所へ還りたいだなんて嘘です…
あの場所にいる事は許されないのですから……
「わらわは…おぬしがどうしたいのかを聞いておるのだ」
私が…どうしたい…か…?
「特別な力があるからと遠慮する事はない。この世界に生きる者には等しく、意志が尊重される。それはおぬしも例外ではない…」
「…私は……」
―バタン
言いかけたところでまた誰かが入ってくる。