-astral-星に捧ぐ少女
―パタン
「………………………」
部屋に静寂が返ってくる。
「私の…意志……素直な…心………」
私が望むモノ……?
「私は…私はっ………」
ただこの力が誰も傷付ける事が無いように…
これ以上…大切なモノを失って世界に絶望しないように……
あの未来が起こらないように……
私は恐いんですね………
自分が傷付く事を恐れてる。
「私は…答えを見つけられるのでしょうか…」
天へと手を伸ばし、遠く離れた彼等を思い浮かべる。
「…ユーシス……」
光に溢れた眩しい人…
私を見つけてくれた人…
「何故…でしょうか……」
どんどん視界がぼやけてくる。
「あなたに会いたい…そう思うのは…」
頬に何かが伝う。
触れてみてそれが涙だと気付く。
「…許されない……」
…私は災厄を齎す存在。
あの人の傍にいたら…きっと傷付ける。
離れた方が良い…
そして誰とも関わらずに…ひっそりと眠るように死ねたら……
「それで構わない…」
私は冷たい床に寝転ぶ。
希望を持つのは止めよう。期待して絶望するだけ…
もうここからは出られない。それで良い…
それが最善。
もう…眠ってしまおう…
私はゆっくりと瞳を閉じた。
少しずつ遠ざかる意識に従い、私はその身を預けるのだった。