-astral-星に捧ぐ少女


「…口止めするぞ」


ダンテは手甲掻きを素早く構える。


「お、おい!
相手に敵意はないだろ、それしまえ!」


この女性に敵意にあるなら今頃盛大に叫んでるはずだ。


「女性に手荒な真似は不粋だよ」

「…お前も近づくな」


女性の手を取ろうとするカースを止める。


…女ったらしが………


「チッ…」


ダンテも渋々手甲掻きを収めて腕を組んだ。


よし、どうやら落ち着いたみたいだな。


「すまない、連れが無礼を…」


「よい、わらわはおぬし等を待っておった」


俺の言葉を遮って女性はそう言った。


俺達を…待ってた…?


カースもダンテも怪訝そうに女性を見る。










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