-astral-星に捧ぐ少女
「じゃあゆっくり休めよ」
ユーシスは最後にそう言って扉を閉めた。
三人は一人の方が休めるだろうと気を利かせてくれたのだ。
三人が出て行った後、部屋は水を打ったように静まり返る。
「…はぁっ………」
息苦しい………
このまま全ての感覚が遠ざかっていくようです…
嫌……嫌です………
やっと居場所を見つけたというのに……
「っ!!!」
私はガバッと起き上がる。その瞬間、クラッと目眩がした。
「…しっかりしなくては…」
寝ているのは恐い…
あのまま死んでしまうのではないか…
そう思えてなりません…
「私は平気です…まだ…大丈夫……」
耳も聞こえる、言葉も喋れる…
手の感覚もある、恐怖を感じる心もある……
まだ…………
「失ってはいません…」
自分に言い聞かせるように呟いて、ゆっくりと立ち上がる。
「っ…」
まだ目眩はするけれど、今はじっとしている方が恐い。
私は目的も無く、部屋を出た。