-astral-星に捧ぐ少女
「…無理だ。今、フィリア・ガーラントは力を使えない。その様子だと、理由も分かっていないようだがな」
シドの一言に、私は後ずさる。
「どうして…どうして…。力が…出ない……?」
両手を見つめたまま、頭が真っ白になる。
白銀のアストラル!!
力を…貸して下さい!!
今使わなければ…私達は…
「…分からないか?」
シドはゆっくりと私に近づいてくる。
「…あ…なたは知っているというのですか…?」
私が知らない…私の事を何故この人が……
「力の拒絶、それによる体への拒否反応…という所か」
「わ、私はっ…この力を受け入れると決めました!!拒絶…なんて……」
そうです………
私は受け入れると決めたのです…
―本当に?
…え………?
もう一人の自分が私に問い掛ける。
―"本当に受け入れられる?"
「一度拒絶したモノを簡単に受け入れられるはずがないだろう?」
受け入れられるはずがない…?