-astral-星に捧ぐ少女
新たな足音
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温かい光。
美しい金色の世界……
これは………
「白銀のアストラル…」
名を呼ぶと、あの美しい絹のような肌と白銀の翼をもつ神が現れた。
『久しいな…フィリア・ガーラント…』
美しい神は私に手を伸ばす。無意識に私も手を伸ばした。
『…我が愛し子……』
優しく抱きしめられる。
まるで母のような温かさだった。
この腕の中は安心します…
『フィリア…汝は何を望む?何を否定し、何を受け入れる?』
何…望むのか……
何を否定し、何を受け入れるのか………
『汝の望むモノを示せ。我はそれを与えよう…』
「…私は…ただ普通でいたかった……。力を…あなたを否定しました…。でも…本当に否定したかったのは私自身です…」
何も出来ずに大切なモノを失った自身の弱さ……
ただ力のせいにする自身の醜さ……
「一番受け入れられないのは………私自身なんです…」
涙が流れる。
私はどうして弱いのでしょう…
ユーシスや、ダンテ、カースさんのように剣を使えたら…
強い…心があったら……
「私は弱い……」
そして脆い………
『…弱くてもよいのだ…。汝は世界に救いを与える存在。弱く在ればこそ、弱きモノの思いを感じ、世界を慈しめる』
弱く在ればこそ…?
『汝の弱さは美しき慈愛の形。それは誇れるモノ。その優しき心を忘れるな。真に我を望むのなら…また繋がり合えよう……』
もう一度…………
あなたの力と繋がる……
私の望む力は………
何…………?