-astral-星に捧ぐ少女
「反魂のアストラルを持つ女の子です。私達と同じ、ロストアストラルを持っているせいでここに幽閉されています」
「私と…同じ………」
何故でしょうか……
自分と同じ痛みを抱える人がいた。
孤独だと思っていたのに…今はそんなに孤独を感じません。
「シエルナ…私も会いたいです」
「シエルナはあなたが眠っている間にシド様が連れていってしまいました。また力を強制されているのかもしれません…」
力を強制………
死への恐怖を抱えながら、逆らえずに力を使う…
「テレサも…力を強制されているのですか?」
私の問いにテレサは沈黙する。
テレサ…まさか……
「もう何度も使っています。私は…直接手をかけずとも、誰かの命を奪っているのです…」
嫌な予感は当たってしまった。
誰かの命を奪ってしまう自分の力…
消せるものなら消したい。傷つけてしまうだけなら…
「テレサ…私も同じです」
私はテレサの手に自分の手を重ねる。
同じ痛みを抱えるこの人を…
私の仲間の大切な妹が抱える悲しみを…
どうか少しでも和らぎますように……