-astral-星に捧ぐ少女
「チッ…」
―ガキンッ、ガキンッ
ダンテはそれを咄嗟に剣で受け止める。
「引きずりこめ」
―ビュンッ
泥沼から大量の触手のようなものが飛び出る。
それはいっせいにダンテを標的にして追い詰める。
「チッ…うっとうしい!!」
触手を避けようとしたダンテの後ろには、テレサが立っている。
「しまっ…」
それに気づいたダンテはそれを避けきれず、触手に沼へと引きずりこまれた。
「お兄様っ!!!」
「嘘…だろ…。今からでも遅くない!!俺が行く!!
今にも走り出しそうなユーシスの服の裾を引っ張る。
「フィリア?」
「…大丈夫です…」
私はテレサへと視線を向ける。
テレサは、信じています。ダンテは生きていると…
だからこそ、世音のアストラルが発動しているのですから…