-astral-星に捧ぐ少女


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―ドカーーンッ


「…城が…崩れて…」


テレサは震えながらそれだけ呟いた。


船の上から、崩れゆく城をただ眺めた。


「テレサ…しっかり…。ダンテはきっと脱出しています」

「…ですがっ……」


テレサはとうとう泣き出してしまった。


テレサ……
きっと大丈夫です…
きっと…


「嘘だろ…」

「…馬鹿はダンテも同じだよ…」


ユーシスとカースの悼むような言葉が、胸を締め付ける。


そんなはずありません…
ダンテが…死ぬなんて…


『…愛しい子……』

「!!!!?」


あなたは…白銀のアストラル!!


『…空を…』

「…空………っ!!!」


言われた通りに空を見上げると、人が落ちてくるのが見えた。


「ダンテです!!」


私の声で皆が空を見上げた。









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