-astral-星に捧ぐ少女


―コンコンッ

「入っていいよ」


扉をノックすると、すぐに返事が返ってきた。


「「失礼します」」


エイゼ様の部屋へと入ると、笑顔で私達を迎えてくれる。


「エイゼ様…突然すみません…」

「待ってたよ」


私が謝ると、エイゼ様は何故か最初からわかっていたかのように紅茶を準備していた。


…なんででしょう…


お菓子もコップも、ちゃんと三人分そろっている。



「さあ、フィリアさんにテレサさんも座って」


その笑顔に促され、私達はイスに腰掛ける。



「あの…エイゼ様に聞いて欲しい事があります」


そう言ってテレサを見ると、テレサは頷いた。


それからテレサは私にした話と同じ話をエイゼ様に話した。



「…そうか……」


エイゼ様は少し考えるように瞳を閉じた。


それからしばらくして目を開けると、真剣な瞳で私達を見つめる。










< 254 / 357 >

この作品をシェア

pagetop