-astral-星に捧ぐ少女


「この事を皆には知らせるのですか?」


テレサの言う皆、とはユーシスやダンテ達の事だろう。


「そうだね、君達はどうしたい?」


私…は……
ユーシスの事が頭に浮かぶ。


いつも私を気にかけてくれた人…


知ったらきっと無事ではすまない。


あの人を巻き込むくらいなら…


「私は、秘密にして欲しいです」


先に口を開いたのはテレサだった。


「お兄様は…きっとすごく心配しますから…」


ダンテの事を思ってこその決断だろう。


「フィリアさんは?」


エイゼ様に問われて私は強く頷く。


「私も、この事は秘密にして欲しいです。彼等を巻き込みたくありませんから…」


この事に関われば、きっと無事ではすまない…


「…そうだね。私も、知られると煩い奴がいるから。君達に賛成だよ」



こうして、皆には秘密で神の審判の再現を行う事が決まったのだった。







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