-astral-星に捧ぐ少女
『白銀の翼を…』
―バチバチッ
「あっ…あああああーーっ!!!」
私は痛みに声を上げた。
光が皮膚を焼き、血が滲む。
「力の…暴走かっ…。対のアストラルに過敏になってるみたいだ…」
「エイゼ様、どうすれば…」
「僕でも、もう抑えきれないよ!!」
シエルナの力で押さえ込むのももう限界だった。
力が漏れだし、講堂を破壊していく。
―バンッ
「エイゼ様、どうしたんですか!?」
そこに、ユーシスが飛び込んできた。
「隠れて何やってるのかと思えば、ばれてねぇと思ってたのかよ」
「お兄様!!?」
「テレサ、あとでおぼえてろ」
「………」
テレサは顔を真っ青にして、シエルナの背に隠れた。
「本当、来て良かったよ。怪我はない?」
「怪我…はないんだ…けどなっ…くっ…」
「シエルナ、大丈夫かい?」
カースさんはシエルナの体を支えた。
「わりぃな、エイゼ。話しは聞かせてもらったぜ」
「ジード…。やっぱり隠し通すのは無理だったみたいだね」
エイゼ様は苦笑いを浮かべた。