-astral-星に捧ぐ少女


「賑やかだなー!!!ヒャッホーイッ!!」

「グラン、君が一番賑やかだと思うよ」


声を上げたグランにカースは苦笑いを浮かべた。


「だが、賑やかが一番だぞ!!」


シエルナはカースの背中からヒョイッと顔を出した。


「やぁ、シエルナ」

「やぁ、カース!グランも!」


「おう!賑やかが一番〜!!」


不思議な歌を歌うグランに笑いが起こる。


「…温かいですね…」

「フィリアさん?」


誰にも気づかれないように呟いたはずが、エイゼ様に聞かれてしまった。


「すみません。ただ…この時間がずっと続きますようにと…思いました…」


こんな何気ない温かい時間が続いて欲しい…


誰も…傷つく事なく…



「それを、私達が守ろう。失わないように…」


エイゼ様……


優しく笑うエイゼ様に私は強く頷いた。


そうです……
私は守るんです。皆を…未来を…


きっと出来ます。
私はもう、一人ではないのだから…








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