-astral-星に捧ぐ少女
「では始めようか」
エイゼ様の言葉に皆が頷く。
「全員、配置に…」
「あぁ、その必要はないよ」
「!!!」
ジード隊長の声を遮った声に皆が瞬時に武器を構えた。
「皆様方、お揃いで」
「誰だお前!!」
「私はロスト。君はユーシス・コートだね?」
「なっ…」
なんで知っているんだとばかりにユーシスが目を見開く。
「あぁ、手厚い歓迎だね、ベレスレリアの英雄達」
驚くユーシスを無視してロストは私達に視線を向けた。
「英雄だ?何言ってやがる」
ダンテの言葉に、ロストは愉しそうに笑った。
「君達はこの世界の英雄となりし星の元に生まれた。でもね、君達は守れない。私が君達の世界を壊すから」
ロストは笑顔でとんでもない事を口にした。
世界を壊す…
あの声、あの姿…
絶対に忘れません。
私の世界を壊した人!!
「……………」
「おや、ロイの対じゃないか!!君の方から来てくれるとは…嬉しいね、星母よ」
私がロストを睨みつけると、ロストは嬉しそうに笑みを浮かべた。