-astral-星に捧ぐ少女
ゆっくりと目を開けると、そこには青空が広がっていた。
「それだけで…良かった…の…に……」
青空を見つめたままそう口にする。
涙が溢れた。
悲しい…胸が痛い……
苦しい……
「な、泣いてるのか!!?
だ、だだだ大丈夫か!!?」
突然聞こえた慌てた声に私は体を起こした。
「…あなた…は…?」
まだ夢から覚めきらない頭を回転させてやっとの事でそう尋ねた。
「…あ…ユーシス、ユーシス・コート。聖クロード教団の特別騎士団に所属してる騎士だ!」
騎士……?
騎士って何だろう…
「き…し…?
きしって何ですか?」
首を傾げる私にユーシスは困ったようにうーんと唸った。